蓄電池(バッテリー)には大きく分けて、鉛蓄電池・アルカリ蓄電池の2つがあります。
どちらの蓄電池も劣化は避けられません。ここでは、蓄電池別に劣化原因を探ります。
鉛蓄電池の劣化原因
1.化学的劣化(硫酸鉛の結晶化=サルフェーション)

バッテリーが放電したときは、陽極・陰極ともに、表面をPbSO
4(硫酸鉛)がおおいます。
この硫酸鉛は時間を置くと極板の細孔に結晶化する特性があり、結晶化した硫酸鉛は充電しても元に戻りません。これをサルフェーションと言います。
結晶化した電極表面は充電をかけても硫酸鉛が不導体となり反応しないので、蓄電能力が小さくなったことと同じで容量が減り、内部抵抗も増えてしまいます。
2.物理的劣化
T.極板腐食、破損
U.極板活物質脱落
V.セパレータのずれ、破損
W.接続部品の腐食・折損・溶解
鉛蓄電池の劣化観察
鉛蓄電池の負極面の走査型電子顕微鏡による観察例

(1)
新電池の初回放電

(2)
20サイクル放電後

(3)
放電後2ヶ月放置

(4)
劣化電池
アルカリ蓄電池の劣化原因
結晶の脆弱化(軟化)とは?
極板上の反応に与かる活物質が長期間に亘る充放電反応の繰返しによって、その結晶構造を再び元に戻せない形で結晶が崩れていく状態のこと。
下記の劣化電池は長期間の充放電反応の結果、活物質の境界がはっきりしないアモルファス(無定形物質)構造となっている。
アルカリ蓄電池の劣化観察
アルカリ蓄電池の負極面の走査型電子顕微鏡による観察例

(1)
新品アルカリ電池の負極

(2)
劣化電池の負極